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[ときドル]そこそこやり込んだ今、再レビュー

今回のイベントで若干というか、結構燃え尽きた感があります。
ボーダーが上がったから大変だったというのも当然あるんですが、このゲームって目標設定があいまいになってしまってモチベーションを維持できないんです。
その辺りを踏まえて今、再レビューしてみます。今回はだいぶ辛口の評価です。

目標設定のしにくいゲーム設計

イベントで目標2,000位以内!とかって決めてプレイするんですが、結局、やることって手動ライブを数回やって、あとはおまかせライブでぐーるぐるなんです。音ゲーの実力とか持ってるカードとかあんまり関係なくて、時間のある人がライブP使いまくったら勝ち、というゲームとして単純すぎる仕組み。

下手におまかせライブがあるだけに、目標設定がしにくくなってしまっているんです。
そこそこのテクニックリザルトを出してしまえば、あとはおまかせライブを回しておけば良いので、ライブでより高みを狙う必要性もほとんどありません。
そのため、隙間があるとやることが一気になくなってしまいます。
おそらくこの辺りは運営側も認識していて、間髪入れずにイベントと楽曲追加、衣装追加を繰り返しているのだと思います。

イベントでやっていることがガラケー時代から変わらない

イベントは見た目がリッチなポチポチゲーになってしまっているのが致命的。しかも楽曲が終わるまで待たなければならず、時間がかかります。
悪夢の協力フェスに至ってはガラケー時代そのもの。


ゲームアプリとしては近いと思われるデレステのイベントも似たか寄ったかなものが多いのですが、ptランキングだけではなくスコアランキングがあったり、フルコン埋めをしながらイベントを走ったり、スタラン15をひとりは作ろうとか、報酬二人分はとりあえず押さえようなど、プレイヤー各自で目標設定をしやすくなっています。
一方、ときドルの場合はイベント報酬が衣装で、できればイベントで全員の衣装を揃えたいというのが一般的な心理だと思います。
ゼロサムとまではいきませんが、全員揃わないと負け、揃ったら勝ちという形になりやすく、鮮明に色分けされてしまう傾向が強くなります。
推しキャラがいる場合でも、イベントガチャで出なかったら負けです。

イベントにおいてデレステの目標設定の多様性に比べると、ときドルは多くの人が同じ目標設定をして走らなくてはいけなくなりがちで、多様性に欠け、広く受け入れられにくいのではないでしょうか。

プレイ感の不足

おまかせライブは便利な反面、プレイ感が圧倒的に不足します。今回のイベントでランキング2,000位という目標を達成できても、素直にやったぜ!という気持ちになれない。むしろぐったり。
ポチポチした結果に過ぎないわけですから、達成感など微塵もありません。

コミュニケーション部分も選択肢こそあれ、その選択肢にどれだけの意味があるのか不明です。


ライブをクリアしてゲージを溜めて会話するというルーチンの繰り返しになってしまい、結局おまかせライブに帰結してしまいます。
また、コミュニケーションしているというよりもライブを規定回数こなした結果としてのコミュニケーションでしかなく、プレイヤーにコミュニケーションの主導権がありません。

音ゲー部分はおまかせライブが便利すぎてプレイ感がなく、コミュニケーション部分は音ゲーのオマケ要素としての位置づけになってしまっていて、どちらの要素もプレイ感がありません。

噛み合わないイベントとコンテンツ

学園アイドルコミュニケーションというのが公式のゲームジャンルです。
コミュニケーションゲームなのかと言えば、イベントでも特にコミュニケーション要素を強く感じるようなものはなく、ほとんどが楽曲をひたすら回すだけのイベントに終始しています。
このゲームのプレイアビリティな部分は音ゲーです。お世辞にもコミュニケーション部分だけではゲームとして成り立ちません。

楽曲追加時もイベントにからむことはなく、ゲーム楽曲にいたってはキャラクターが出てこないライブになっています。
せっかくのキャラも使わなければ意味がありません。
せっかくの楽曲もポツリポツリと追加されていては盛り上がりに欠けます。
また、イベント開催中にイベントと関連性のないガチャが始まったり、イベントも報酬の衣装と関連性が薄く楽曲ともからみません。

せっかくこれだけのコンテンツを用意しているのに、それらを組み合わせることがなく、ただ五月雨式に展開しているだけに見えます。
楽曲、衣装、コミュニケーションをうまく組み合わせたイベントはできないのでしょうか。

内輪で盛り上がるだけのネタ

ゲーム内にもイベントにもコナミネタを織り込んで来ているのですが、内輪で盛り上がるだけでバイラルになりません。
比較的SNSなどでも使いやすそうなネタやシーンが多くあるのですが、ほとんど使われているところを見ません。
実際のデータはわからないので私の想像になりますが、ときメモをプレイした人の年齢層は恐らく現在40~50歳前後でしょう。このゲームに多用されるネタも、それくらいの年齢層の人が懐かしむものが多いと思います。
それ自体は確かにピッタリと合っているんです。

私も含め、その年齢層のプレイヤーがSNSでこのゲームのネタを発信してバイラルとなるシーンを想像できません。
ときドルの主なプレイヤー層がSNSでの発信力を持っておらず、ふんだんに散りばめられたネタもわかる人にしかわからず、各プレイヤーの中でのみ消化されてしまい、外に向けて広がっていくことがありません。

総評

良くも悪くもおまかせライブの存在が大きく、忙しいプレイヤーには助かる反面、メリハリがなくなりゲームをプレイする楽しさを奪っている側面があります。コミュニケーションゲームとして楽しむにはコミュニケーション部分の作り込みが不足していて物足りません。
一方、音ゲー部分の遊びやすさや、キャラクターの作り込み、着せ替えや撮影、VRなど意欲的で丁寧に作られている部分も多くあり、楽しめます。
個々の要素も良くできているし全体の完成度も高いと思うのですが、リリース後のちぐはぐな展開がやや足を引っ張っている印象です。

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