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「ドールズ・フロントライン」プレイレビュー

商標トラブルで名称が「少女前線」から変更となった「ドールズ・フロントライン」をプレイしてみました。

艦これの銃器版

この部分については予想通りでしょうか。ざっくりと括ると艦これ(ブラウザ版)のフレームに装甲だけ載せ替えたみたいな感じ。
銃器には詳しくないのでどのくらいリアルな銃の設定が反映されているのかはわかりませんが、似たようなコンセプトのゲームが多くある中でもフレーム部分はとても似ています。

 

建造や装備の開発、入渠なども表現こそ違えど同じです。
大破でイラストが変わるところも同じですが、ユニットのロストはありません。

シンプルながらもよくできた戦闘システム

戦闘マップも艦これと見た目が似ていて、スタート地点と目的地があり、その間に進軍マスがある形です。
大きな違いは自分でユニットを自由に進軍させることができます。艦これで言うところの荒ぶる羅針盤のようなことはありません。
自軍と敵軍が交互に進軍するターン制の戦闘システムとなっており、敵ユニットもマスを進軍してきます。
また、自軍と友軍も含め、複数の部隊をマップへ展開することができます。
マスには増援の拠点となるポイントがあり、各マスの占領という要素もあります。

圧倒的な戦力差がある場合は何も考えずにズンズン進めば良いのですが、戦力が拮抗しているような場合は闇雲に進軍すると大きな被害を被ったり、うっかりしていると包囲占領されてしまったりします。
この包囲占領をうまく使えば、強敵と戦わずに最終拠点を陥落することもできます。
フレンド登録したプレイヤの部隊を増援として呼ぶことができたりもするので、フレンドの強力な部隊に進軍してもらって自部隊は拠点を守るといった進め方もできます。
フレンドの部隊は大まかな指示(待機、拠点占領など)を出せばオートで動きます。

戦闘はややテンポの悪いところもありますが、プレイヤーの作戦で戦況を変えられるのは良いですね。

ユニット同士の戦闘もプレイヤーのできることがある

ユニット同士の戦闘は艦これ同様にほぼオートなのですが、スキル使用のタイミング(オートにもできる)や、戦闘中にユニットの配置を変更して被害の大きいユニットを後ろに下げるといった操作ができるようになっています。

SDキャラが動き回る戦闘画面はアズレンに近いイメージでしょうか。
アズレンほど動かせませんが、プレイヤーは艦これよりも戦場をコントロールすることができます。

ユニット編成による強化

ユニットの配置によって戦闘時のステータスが向上する陣形効果などもあり、上手くユニットの種類のバランスを取り陣形を練ることで有利に進めることができます。

陣形は編成時に設定することができ、効果もそこで確認できます。
乗算で効果が上がるので、強くなればなるほど陣形効果によるステータスアップが重要になります。

低レアユニットにも活躍の場がある

ソシャゲにありがちな高レアユニットで構成した部隊が最強かというとそうでもなく、低レアユニットを育成して同キャラを重ねる「編成拡大」をすることで戦闘時に登場するユニット数を増やし、戦力を強化できます。他のゲームで言うところの限界突破のようなイメージですね。
低レアユニットは手に入りやすいので編成拡大をしやすく、育成する価値が十分にあります。
入手の難しい高レアユニットであっても、代用コアというアイテムを集めることで編成拡大を行え、時間はかかりますが確実に編成拡大をすることができます。

このあたりの重課金を強要されないシステムは良いですね。

キャラクターとのコミュニケーション要素

艦これ同様に秘書を設定でき、つつくことでしゃべったりします。
その他にもSDキャラがわちゃわちゃする宿舎もあります。

こちらはアズレンっぽいですね。
この宿舎もカスタマイズできて、快適度を上げると好感度が上がりやすくなるようです。好感度は上げることで能力がアップします。

後発のゲームらしく、いろいろなゲームの要素がごちゃまぜになっていてやることが多いなーというのが率直な感想です。
今のところはイベントなどもないので、のんびりとやりたい要素を楽しむことができますが、やること/できることが多いだけに今後ものんびりとプレイしていけるかは少し不安ですね。

硬派なストーリー

最後まで進めていないのでどういった展開になるのか、まだわからない部分が多いのですが、ストーリーについてもきちんと演出があり力が入っています。

キャラ萌えゲーかと思いきや、意外と硬派なストーリーがお待ちかね。
章ごとにイラスト付きでストーリーが挟まります。

UIに難あり

解像度が低くて大画面のスマホ/タブレットであれば良いのかもしれませんが、iPhone7の画面では各種UIが小さすぎてタップしにくい場面がいくつもあります。

例えば、メイン画面の下側にあるイベント、任務などのボタンは小さいのと下側に配置されていることもありタップしにくいです。
また、右側の△▼でメニューが切り替わり設定などが表示されますが、かなりタップしにくい上にわかりにくい。
操作に難のある場所はUIが小さすぎることと画面の端にあることに原因があります。
左側の黄色い三角の時計のアイコンの追加部分をタップすると宿舎などへ移動するメニューが出るのですが、これもわかりにくくタップしにくい。
できることが多い分、UIのパーツも多くなり、より小さく、より端へとなるのは理解できますが、操作性の悪い部分が散見されます。
戦闘マップでも演出を早送りできればいいのに…と思うことが多くあります。

総評

UIなどに疑問符はつくものの、艦これの派生ゲームとしてはとても完成度が高く、非常に良くできていると思います。
一般的なソシャゲのぬるま湯状態と比べると難易度は思いのほか高く、同じく艦これ派生のアズレンやアビス・ホライズンなどに比べると難易度的にも表現的にも、ストーリーも硬派な仕上がりです。
イラストもやや重厚な感じで、日本でいけるかなーというのは難しいような気がします。私は好きですが。

課金要素は艦これに近いものがありますが、できることが多い分、何に課金すればよいのかが少しわかりにくいです。私見ではありますが、日本のプレイヤーは失敗するのを極端に嫌う傾向があり、鉄板の要素にしか課金しないことが多いかと思うので、課金要素に多様性がありすぎると受け入れ難いのではないでしょうか。
セールス的な面だけで見ると、日本ではガチャで強いキャラ、可愛いキャラをGETして、やったぜ!という比較的わかりやすいソシャゲが上位を占めています。
そのようなソシャゲと雰囲気の違うドールズ・フロントラインがどれくらい日本でセールス的に成功するのか…気になります。

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