同意できるけど同意できないという不可思議な記事です。
まずは元記事へのリンクを貼っておきますね。
「スプラトゥーン」の中毒性が極端に高い理由 | ゲーム・エンタメ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
著者の方はスプラ2を否定するという前提があり、後付で理由を考えたんじゃないかなーと思う部分が多くあります。
ちなみに私自身は週末のみですが、今でもまあまあプレイしています。
中毒症状を引き起こす要因として挙げられている4つ
それでは、記事の中毒要因を現在もプレイ継続している私の視点で見てみます。
ゲームクリアがない?
まずはB2P(買い切り型)のゲームとの比較です。書いてあることはそのとおりですが、そりゃそうです。
1. 「クリア」という概念がないさて、「スプラトゥーン2」のゲーム構造について簡単に述べさせてもらおうと思う。まず、特徴的な構造としては、課金が「買い切りシステム」であること、そして、イベントなどの仕組みは「ソシャゲ的」であることが挙げられる。
対人戦メインのゲームでクリアがあるならば、それはプレイヤー自身が決めることです。ゲームのストーリーやステージを完遂して制作者が定義した明確なゲームクリアがあるわけではありません。
書いてあることは確かに正しい。当たり前のことですから。
また、B2Pなのにソシャゲ的とあります。
「スプラトゥーン2」は「買い切り型」のゲームでありながら、ソーシャルゲームのように、さまざまな新アイテムや新武器、イベントの追加が定期的に行われている。
ここで言う「イベント」はフェスのことを指していると思われます。
この部分は違和感のあるプレイヤーも多いんじゃないでしょうか。
私の中でソシャゲは自転車のように走り続けていないと倒れるものという認識です。イベントやアップデートを常に回し続けていないと倒れます。
私はソシャゲ=F2Pという認識で著者と前提が異なるのかもしれません。
アップデートやイベントが開催されていくことと中毒性に関連があるかのような印象を受けますが、一般的なソシャゲ並の頻度でアップデートやイベントはありません。
果たしてたまにあるフェスがあるからとか、武器が追加されることがプレイのモチベーションになっているプレイヤーがどれくらいいるのでしょうか?
ちなみに昨年の時点で武器の追加はないとアナウンスされているにもかかわらず武器の追加を挙げるあたりは、否定できる要素を探してきた感があります。
なお、タイミング的にこの東洋経済オンラインの記事の内容とは関連性がないと捉えて良いと思いますが、今後武器追加が行われるようです。
300円無制限プレイ?
今度は比較の対象をF2Pのゲームに持ってきました。
重箱の隅をつつくような「B2Pのゲームじゃなかったんか?」という疑問は捨てることにしましょう。
2. 月額300円で無限に遊べる終わりがないのはゲームデータやイベントの更新による新規要素の定期的追加だけではない。
なるほどなるほど。アップデートだけが中毒要因ではなく、月300円(ニンテンドーオンラインの月額)で遊び放題なのも問題だというわけですね。
ゲームをプレーするためには「スタミナ」を消費するのが一般的だが、このスタミナがなくなった際にプレーヤーは「待つ」または「お金を使う」の2択を迫られる。これによって「財布の終わり」というプレーの終了が訪れるのだが、「スプラトゥーン2」はプレーヤーがやる気をなくさない限り終わりがない。
ほとんど引用になっちゃうので一部省略しましたが、F2Pゲームの定義としてアイテム課金およびスタミナ消費による課金が挙げられています。
スプラ2は月額300円(払わなくても遊べるけど対戦はできない)でプレイヤーの時間が許す限りプレイできます。
確かにそのとおり、正しいです。
さて、1つ目とは打って変わって、ここではF2Pと違い遊び放題だから問題であるとしています。
先ほどソシャゲみたいと言っておきながら、ソシャゲとは違う!それが問題!と展開するあたりに違和感があります。
私ごときがおこがましいのですが、言いたいことはわかるけど意図が伝わりにくいんじゃないでしょうか。
それよりなにより「財布の終わりがプレーの終わり」という響き、いいですね。最高です。しびれます。
2択を迫っているのに「待つ」という選択肢を完全無視してお金で解決するしかなくしちゃうのもたまりません。
ちなみにスプラ2にも、現実的じゃありませんが払わないという選択肢がありますよ。
スプラ2にガチャ?
ガチャといえばソシャゲ、ソシャゲといえばガチャということで、ここでもF2Pゲームとの比較です。
3. お金の代わりに時間をのみ込む「ガチャ」その昔、コンシューマーゲーム会社出身の人間は「ソシャゲが作れない」と言われていた。
へぇー時間をのみ込むガチャがあるのか、そいつは知らなんだ。
「スプラトゥーン2にガチャなんてあったっけ?」と言う人もいるかもしれない。
ところが、「ギア」という恐ろしいガチャシステムがあるのだ。
なるほど。なるほど?
ここは長いので要約しますが、ギア(装備)自体は簡単に買えるけど目的のギアパワーを揃えるのにはすごい時間がかかり、それはお金でなく時間を浪費してガチャをしているのと一緒!ということだそうです。
実際は後半あまりガチャ関係なくなってますが、だいたいあってると思います。
さて、ここではソシャゲの社会問題であるガチャを引っ張り出してきて展開しています。
さて、ソシャゲの代表的な構成要素としては「ガチャ」がある。ゲーム内通貨を使ったり、課金をしたりしてガチャを回しながら、その行為自体が生む依存症も問題視されてきた。
射幸心をあおる演出や、「あとちょっと……」を誤認させる表現手法については何度も問題になり、業界団体が自主規制を行ったりもしている。
ひとつ言えることは、ここでガチャを引き合いにだす必要はないということです。
ソシャゲのガチャで問題とされているのは廃課金を行いガチャを回すことであり、ガチャのランダム要素そのものではないはずです。お金が絡まなければここまで大きな問題にはなっていないでしょう。
著者も書いているとおり、スプラ2では課金してガチャ(ここではギアパワー)を回すことはできません。
さっきは月額300円で他にはお金がかからないって書いているのに、ソシャゲのガチャ問題(廃課金)とごちゃまぜになって、読んでる方はわけがわからなくなるんじゃないでしょうか。
そもそも、スプラ2に射幸心を煽る演出ってありました?誤認をさせる表現手法って何かありましたっけ…?
お金の代わりに「プレー時間」を捧げる仕組み
ソシャゲではお金で解決できていた部分が「プレー時間」を求められるシステムとなっているわけだ。ゲームを楽しく遊ぶためには、長いプレー時間をゲームに捧げることが必要となる。
先ほども書いたガチャを引き合いに出す必要がないという部分につながります。
いわゆるソシャゲのガチャ問題は依存症からくる廃課金でしょう。私はギャンブル依存に近いと認識しています。
ここでも書かれているとおり、時間で解決するということはガチャ問題とは別の問題(中毒性)です。
中毒性という論点で展開すれば良いのに、ガチャ問題を引き合いに出すことで肝心な部分がぼやけてしまっているように思います。
1日1プレイ推奨?
はて、そんな要素あったかなー
4. 毎日ゲームを立ち上げないと損をする「スプラトゥーン2」はソシャゲの黎明期の重要要素の1つ「承認欲求を満たす場の用意」がしっかりとなされている。ゲーム中の広場「ハイカラスクウエア」で自分のギアだけでなく、ギアパワーも見せびらかすことができるのだ。
他人のギアなんて気にしたことがない私は少数派でしょうか。
そして、他のプレーヤーが装備しているギアは「スパイキー」に注文することで自分も同じものが手に入るのだが、これは「リテンション効果」を生む仕組みになっている。
スパイキーへの注文は1日に1回しかチャレンジできない。これは「機会損失の回避」という非常に強い人間の欲求に作用し、1日1回必ずチャレンジすることをプレーヤーは自ら望んで行う。
スパイキーに注文できるんですが、同じギアのついたものが手に入らない事が多いんですよね。
ここでこそガチャの出番!
そして、この1日1回のチャレンジはガチャと同じ仕組みになっており、ソシャゲのガチャ同様、ほとんどの場合が望んだものが手に入らないので、強力なギアである「特級品」を手に入れるには膨大な時間が必要となる。
確率的にいちばん有利な状態のランク20以上のプレーヤーが、「特級品」を入手できる確率は0.5%。これは、100日間毎日チャレンジしても60%の人が1回も特級品が出てこない計算になる。1年続けると86%の人が「当たる」ことができるのだが、この「外れる」行為も「中毒性」に強く作用する。
ええっと…先ほど時間をかけてプレイすればギアパワーを揃えられると書いておきながら、なんでスパイキーから「特級品」とやらをゲットすることだけが前提になっちゃったんですかね?
そんなもん、まあまあ揃ったのがきたら、そこからギアパワーを付け替えればいいじゃないですか。
なんでそんな不毛な戦いを毎日1年間続けるんですか?
それっぽい数字でごまかしていますが、前段からの流れも含めて意味不明すぎませんか?
そもそも、スパイキーへの注文なんて数回しかしたことないんですが…みんな活用しているのかなぁ?
否定のための否定、ここに極まる
何かもうむちゃくちゃだな!
仕事中もスプラトゥーンから離れられない
さらにスマホと連動した「ゲソタウン」というシステムが「中毒性」と「リテンション効果」を共に高める。
スマホアプリで確認するのなんて1日1回で十分でしょう…これは明らかに大げさです。
知らない人を騙したり煽るような内容になっていますが、東洋経済オンライン大丈夫ですか?
結局どうなの?
ゲームデザインの視点からみると「見事」だが、ゲーム中毒の家族を抱える家庭からすると「悲劇」なゲームシステムなわけだ。
よくできたゲームであるがゆえの中毒性の高さは間違いありません。同感です。
私は週末しかプレイしませんが、毎日プレイする人の気持ちもよくわかります。
週末はつい夜遅くまでプレイしちゃいますもん。
2018年9月のNintendo Switch Online有料化で、子どものプレーヤーは激減したといわれている。また、自動継続ではなく学業や家の手伝いなどを条件として、Nintendo Switch Onlineのプリペイドカードを親が与える形で、コントロールしている家庭もある。
だが、自分の収入からNintendo Switch Onlineのサービスを継続できる大人は、強制的な依存対象との接触遮断が訪れることもなく、今日もまた「スプラトゥーン2」との接触を続ける。
有料化に伴う変化は何らかのソースがあれば見たいところなのですが、どこかにないものでしょうかねー
私の経験則で言わせてもらえば、有料化もキッズ減少の一因かもしれませんが、今のキッズはスプラ2より断然フォートナイトでしょう。
キッズは有料のスプラ2をやる必要がないんです。
ここでも書かれているとおり、むしろ大人のほうがスプラ2を続けているんでしょう。スプラ2と比較して、フォートナイトは難しいですからね…
そして、記事の最後はゲーム中毒に関する問題提起で終わっています。
内容に一貫性がないのでスプラ2のプレイヤーは疑問に思い、非プレイヤーは意味がわからなくて混乱する記事です。
個人的感想
ガチャの話を持ち出したのは全く意味がないとしか言いようがありません。
スプラ2はゆるいながらも競技性があるので、一般的なソシャゲのようにガチャ頼み、課金頼み(この場合時間頼みでしょうか)で押し切るのは無理です。
もしギアで大きな差がでるのであれば、時間をかけたプレイヤーほど強くなるはずですが実際はそうではありません。理由は言わずもがな。
スプラ2の高すぎない競技性。そこに中毒性があり、イライラしたり快感を感じたりするんです。
あまり操作やエイムが得意ではないプレイヤーでもそれなりに立ち回れるような武器があったり、スペシャルを使うことで下手なプレイヤーでも上手いプレイヤーを倒せる可能性が用意されています。
塗るという仕組みもキル至上主義一辺倒にならず、どんなプレイヤーでもできることがあり、プレイヤー間の実力格差を埋める要素のひとつでしょう。
スプラ2は下手なプレイヤーでもそれなりに遊べて、上手いプレイヤーはより極めていくことができるのですが、それを説明しても非プレイヤーには伝わらないので、このような記事になるのかもしれませんね。
さらに付け加えると東洋経済オンラインですし。
おまけ -最近のスプラ2-
・クソゲー化の波が激しすぎてついていけてません。プレイ時間激減。
・キャンピング始まったと思ったら終わってた。
・メイン性能アップはひどい。不公平の塊。武器格差を拡大するゴミ。無いほうが良かった。
・チート(回線絞り?)らしきプレイヤーと当たる。(動画撮ってるけど上げていいものか悩んでる)
実は結構マメに通報してるんですよね、不適切な名前とか放置とか。
もちろんチートも通報してるけど、何のフィードバックもないから改善されてるかどうかわからない。
それにね、「故意に通信品質を下げている」という通報項目があるんですが、プレイヤーの私がどうやって判定するのかわからないのに選択肢にある時点で意味がわからない。
ラグっぽいのなんていつものことで、当ててから相手が死ぬまでにラグがあるなんてザラ。
フチから落ちて見えた敵がフチの上にいるなんてことも日常。
プレイ中にイチイチこんなの覚えていられないし、それが故意なのかなんてわかるわけがない。こっちの問題か相手の問題かもわからない。
キャンピングで今まで倒せてたんじゃないかと思うHitでも倒せたり倒せなかったりね…特に対スパッタリー系のときが顕著に感じる。
※ちなみに私は有線信者なので有線接続してます
それより一番問題だと思うのは、名前を簡単に変えられること。
チートだろうがなんだろうが、名前変えれば他のプレイヤーからはわかりません。フレンドはわかりますけど。
例えば、誰かが私のプレイヤーネームでチート(チートじゃなくても良いけど)して、SNSとかで拡散された場合に実質的に被害を被るのって私じゃないですか。
私は有名じゃないから良いけど、有名なプレイヤーだったら…?
正義を振りかざす悪意の通報で誤BANされたりしたら…?
こんな可能性を考えて、チート動画を撮れたからといって嬉々として安易にネットに上げるのをためらっています。これはゲームの仕組みの問題です。
まあね、あれだ、どこにでもよくある、運営終わってんな!という話でした。