ネット・ゲーム依存症対策条例が条例以前の問題に

パブコメ捏造疑惑が騒がれていましたが、なんだかもう呆れるばかり。
条例の可否以前に、パブコメに対する認識の浅はかさ、さらには香川県議会自体の体質の問題と言えるでしょう。

パブコメ原本を取り寄せての検証の結果がねとらぼで記事として上がっています。

香川ゲーム条例、パブコメ原本を入手 賛成意見「大半が同じ日に投稿」「不自然な日本語」――あらためて見えた“異常”内容 (1/2) – ねとらぼ

ねとらぼ

原本自体も公開されているので、ソースをきちんと自分で検証することも出来るようになっています。(さすがに自分でソースをすべて確認はしていませんが…)

香川ゲーム条例、パブコメ原本(約4000ページ)を公開します – ねとらぼ

ねとらぼ

こちらの記事によると、
・約2300件の「賛成」意見は2月1日と3日に大量に送られている
・そのうち約1900件が同じ書式、同じ文章を使ったパターンでの投稿
・1901件のIPアドレスが香川県サイトの「ご意見箱」からの投稿
・全賛成意見の83%を占めるローカルIPからの送信は「ご意見箱」からの投稿のため
・香川県が案内していたパブコメの送信方法に「ご意見箱」は含まれていない
・1人が複数のパターンを使い分けて投稿していた可能性が高い

細かな数字や論拠は元記事を参照すればきちんと検証されています。
条例の可否は別として、公平公正に検証されていると思われますのでぜひ元記事も目を通してみてください。

条例の成立に対する疑惑の声も県議の中から挙がっているようです。

「香川県ネット・ゲーム依存症対策条例」の成立プロセスに関する検証委員会の設置を一部県議が申し入れへ

電ファミニコゲーマー

そもそも、パブリックコメントの数が条例の成立を左右すると考えているのであれば、パブリックコメント自体の意味が違ってくるわけで。
何を勘違いしたか、たくさんの賛成意見が集まれば周りも黙るだろうと浅知恵を働かせた結果がこのザマなのかもしれません。
やってる本人は本気でやってるんだろうなー…と考えると、ネットの知識がない人間がネットやゲームの規制をしようとしていることに対する恐ろしさと滑稽さが際立ちます。
それ以前に、本来子どもたちのお手本となるべき、香川県民の総意であるべき県議がパブリックコメントで不正を働いている可能性が高いことは問題です。
そんな人物が子どもの将来のためと謳い、ネット・ゲーム依存症対策条例を作るとは呆れちゃいます。

ネット・ゲーム依存症に対する取り組みは必要なものですが、こういった本筋ではない論点にズレてしまい、本当に考えたり取り組まなくてはいけない問題から外れていってしまうのは残念です。
これで依存症自体に対する考え方、見られ方が少なからず小馬鹿にされる雰囲気になるでしょう。

香川県議会の一部県議の罪は本当に重いです。
角を矯めて牛を殺すようなことにならないことを願います。

おもに みみみ

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